所謂「聖地巡礼」と云うものについて。──または現実世界と交錯する2次元世界のこれからの話。

※本稿は、七森中録画研究会発行「空気録学 2016年12月号」掲載記事を一部編集・追記の上転載したものとなります。 世界を震撼させた一大テロ事件の発生という劇的な幕開けとなった21世紀も、早いもので16年目を数える年となった。戦争の世紀と呼ばれた20世紀を生き抜いた人々がバラ色の夢と希望を抱いて迎え入れた21世紀だったはずなのに、今度はテロの世紀とも別名されるだけの、薄暗く不気味な世界を前世紀から引き続いたままの現状には世界中の誰もが落胆している事だろう。しかし、萌え産業の一大生産国であるここ日本においては相変わらず平和な様相を呈しており、人々はのんびりとアニメを見たり、萌え絵を愛でたり、オリンピック開催期とコミケとの関係を憂慮したりと、暴力と恐怖に支配される世界情勢から隔離されたかのような変わらぬ日常が送られているのであった。そんな中、最近ではアニメや漫画、小説などの創作作品に登場する実在の場所を訪れる「聖地巡礼」と呼ばれる余暇活動がここ日本において一大ブームとなっている。作品の中の登場人物がそこで生まれ育ち、生活し、あるいは活躍した舞台となった場所を、宗教における聖人ゆかりの場所を指し示すそれと同意の「 »

中国・広州に行ってきた::広州市内視察編

前回の記事「中国・広州に行ってきた::日本出発編」に続き、到着日の夜に少しだけ広州市内を見て歩いた様子を書いていきたい。著名な観光地には全然行かずに市内の興味深いところを見て回っただけで、観光旅行記と言うには大げさな気がするのでここでは「視察」ということにしておく(笑)。 広州での通信環境 その前に少し前回書き忘れたことを。日本では通常、NTTドコモと契約した回線を主回線として使用し、それをアップルのiPhone SEにて運用している。今回は中国国内での通信環境としてNTTドコモが提供する海外パケ・ホーダイサービスによる現地キャリアとのローミングサービスを利用することとした。 日本国内の在住者が海外でインターネット回線を使用する方法はいくつかあるが、その中でも国内キャリアが提供する海外旅行者向けの定額データローミングサービスは少し割高な選択肢だろう。しかし今回は3日間と短期間である、端末を購入してからSIMロック解除凍結期間が存続しロック状態のため現地SIMの利用が困難である…などの理由によりこの方法を採用した。 iPhone SEではさすが世界で使われているグローバル機なだけあって多様なバンドに対応し、 »

中国・広州に行ってきた::日本出発編

2016年10月2日〜4日にかけてCICF EXPO(中国国际漫画节)目当てに中国は広東省にある広州に行ってきたので、日本からの移動や市内の様子についてここに書き残しておくことにする。どこからかここに流れ着いた人には何かの参考になれば幸いである(ただし、内容については間違い等あるかもしれないので、参考にするのは自己責任とし、また、執筆者は誤った点を修正する義務も負わないものとします)。 なお、3日に参加したCICF EXPOの様子については「CICF EXPO 2016に行ってきた」に独立した記事として執筆している。 10月2日 この日、日本を発った。今回は中国南方航空の東京国際空港(羽田)発・広州白雲国際空港直行便を利用。 »

CICF EXPO 2016に行ってきた

2016年10月1日〜5日にわたり、中国広州にて一般公開されたCICF EXPO(中国国际漫画节)に行ってきました。 私のお目め当ては、3日に開催された「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場するスクールアイドル「Aqours」によるステージイベント。今回は黒澤ダイヤ役の小宮有紗さん、渡辺曜役の斉藤朱夏さん、津島善子ヨハネ役の小林愛香さんの3名が出演となりました。こちらのイベントを中心に、当日のCICF EXPOについてのレポートを書き残しておきたいと思います。間違ってるところもあるかもしれませんがお許しを。 残念ながら写真はいまいち写りが悪いのですが、会場内の大混雑と暗さと私の力量不足のためなので、雰囲気が分かる程度の参考資料という事で・・・。 開場前 開場時間は午前9時。私は7時半頃に会場となる保利世博展览中心に到着しましたが、 »